インプラント
インプラントとは
インプラントとは身体に埋入する人工物の事を指します。
インプラント治療は歯を失った箇所の骨に人工で作られた歯根(インプラント)を埋め、歯を補う治療です。
今までは、入れ歯やブリッジが一般的でしたが、近年、審美性や機能性に優れたインプラント治療をご希望の患者さまが増えてきています。
4Sコンセプト
4SコンセプトとはShort(短期間治療)、Simple(シンプル)、Small(最小限)、Safe(安全)の、4つの「S」からなるインプラント治療の考えです。当院ではこの4Sコンセプトを取り入れており、患者さまになるべくご負担の少ないインプラント治療が提供できるように努めています。
インプラントの構造
インプラントは、基本3つの部品で構成されます。
顎骨に埋入する人工歯根である”インプラント体”
物をかみ砕くなどをする人口歯”上部構造”
そしてその2つを繋ぐ”アバットメント”
の3つの部品で出来ています。
インプラント体はチタン、チタン合金
アバットメントはチタン、ジルコニア
人工歯はセラミック、レジン
などで作られる事が多く、人工歯は材質によって価格や耐久性、変色のしやすさなどが変わるので、それぞれの違いについてしっかりと医師と相談しながら治療を行いましょう。
チタン製なのはなぜか
骨とチタン製が結合しやすいため、チタン製で作られています。
顎の骨とインプラントを結合する事で、天然歯のような審美性と機能性が生まれます。
また、チタン製の特徴として、金属アレルギーが起きにくい事も挙げられます。
チタンは錆びにくく経年変化が起きにくい金属なので、銀歯などが原因で歯茎が黒ずむなどのメタルタトゥーもほとんど起きません。
インプラントの
メリット・デメリット
メリット1自分の歯と同様に噛むことが出来る
ブリッジや入れ歯では力を入れて噛むことが難しかったり、熱いものを飲食する際に抵抗がある方もいます。
メリット2健康な歯を守れる
インプラントでは人工歯根をそれぞれ埋め込むため、一本一本独立した歯となります。
そのため、入れ歯やブリッジなどのように、周囲の歯を削ったり負担がかかるようなことがありません。
主に負担がかかった歯は歯の寿命も短くなってしまうため、周囲の歯を残存させたい方は特におすすめです。
メリット3審美性に優れている
口元の印象は歯によって大きく左右されます。入れ歯やブリッジの場合に、色味が不自然であったり、金具が見えてしまったりと、見た目の印象が悪くなりかねません。
インプラントであれば、見た目も天然歯と同様で、会話や食事の際など口を開くことに抵抗が無くなる事でしょう。
デメリット1保険がきかないため、費用が高額になる
通常のインプラントは基本的に保険が適用できません。
自費診療になるため、入れ歯やブリッジと比較すると高額になりますが、医療費控除の対象にはなるため、所得に応じて還付され、治療費の負担を軽減できます。
デメリット2治療期間が長い
インプラントの治療期間は症例によって変わりますが、約4~6ヶ月程かかります。
他の治療法と比べると、治療期間が長くなるため、様々な予定が立てづらくなってしまう事も考えられます。
インプラントの治療を受ける前にはしっかりと確認しましょう。
デメリット3定期的にメンテナンスが必要になる
インプラント治療後は、定期的なメンテナンスが必須となってきます。
ご自宅でのセルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアの両方が重要になります。メンテナンスやケアによってインプラントの寿命も変わってくるため、しっかりとメンテナンスを受けましょう。
インプラント・入れ歯
・ブリッジの比較
インプラント
寿命 10年~15年
機能性・審美性共に優れている
保険適用外
入れ歯
寿命 5年~6年
機能性・審美性共に良くない
保険適用可
ブリッジ
寿命 7年~8年
機能性は優れているが、審美性は良くない
保険適用可
インプラントは入れ歯やブリッジと比較すると、機能性と審美性の点で優れています。
ブリッジは、歯がない部分の両隣にある健康な歯を削り、人工の歯を上からかぶせる治療法となります。
機能性はインプラントとほぼ同等ですが、奥歯の治療の場合、金属部分が目立ってしまいます。
入れ歯は、金属の留め金を両隣の歯にかけ、人工歯を固定する治療法です。天然歯に比べると噛みづらいため、咀嚼能力が落ち、さらにバネを使った治療の場合は審美性も低下します。
インプラントはきちんとメンテナンスをすれば人工歯が長持ちする治療です。
一方で、入れ歯やブリッジでの治療は治療期間も短く、費用も保険適用内で収まるためインプラントと比べると経済的です。
インプラント治療を受ける方はそれぞれの長所と短所を理解した上で選択すると良いでしょう。